歩歩是道場

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環境にも社会にも優しいエコドライブで安全運転

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ここのところ、重大事故につながる交通事故が多くなっているようです。

外出自粛の影響で車の交通量は減ってきている分、スピードを出しすぎる傾向にあるのではないかとのことでした。

このニュースを聞いていて思い出したことは、筆者が数年前に講習を受けた「エコドライブ」です。環境に優しい運転が、社会にも優しい運転なのではないかと思いました。

今回は運転機会が増えるこの機会に、重大事故が増えている現状を把握し、エコドライブの運転方法について振り返っていきたいと思います。

 

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交通事故は減っているけれど重大事故は増えている

ニュースで伝えられている最近の交通事故の状況を、警視庁の発表から確認していきたいと思います。

警視庁ホームページに、東京都内の交通人身事故発生状況について発表されています。

交通人身事故発生状況(令和2年6月末) 警視庁

 

上記のホームページから、令和2年と令和1年の1~6月の、東京都内の交通事故の発生件数・死者数の数値を抜粋します。

 

<表1>東京都内の交通事故の発生件数と死亡者数

東京都内の交通事故の発生件数と死亡者数(令和1年令和2年1~6月)

参考元:警視庁HP 東京都内の交通人身事故発生状況PDF

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/about_mpd/jokyo_tokei/tokei_jokyo/traffic_accident.files/hassei1.pdf

 

前年比の死者数を見ると、今年の死者数が極端に多くなったようには思えませんが、ここで前年比の発生件数を見てください。

交通事故の発生件数は、昨年に比べて減少しています。緊急事態宣言中の4、5月は特に顕著です。

交通事故の数が少なくなり、それに伴い死者数も減少しているのならばわかります。しかし、実際は死者数の大きな減少は見られません。

 

ここで、交通事故発生件数のうち死亡事故の割合を求めていきます。

  

<表2>東京都内の交通事故発生件数中の死亡者数の割合

東京都内の交通事故発生件数中の死亡者数の割合(令和2年令和1年1~6月)

 

令和2年は1~6月のすべての月において、交通事故のうち死亡事故につながる割合が前年よりも大きくなっています。

これらの数値から、今年は昨年に比べて、都内の交通事故件数そのものは減っているものの、重大事故につながるケースが増えているという状況が、数字の上からもわかります。

 

道が空いていて走りやすいと、人はついスピードを出しすぎてしまったり、確認が甘くなってしまう傾向にあるのかもしれません。筆者自身にも十分ありえることです。

道の状況に関わらず、普段と変わらない注意力を持って運転をすることが大切ですね。

 

そこで、「エコドライブ」です。環境に配慮した丁寧な運転技術が、交通事故防止にもつながるのではないかと思います。

  

エコドライブとは

エコドライブとは、環境に配慮した自動車使用を促進させることを目的として提唱され始めました。京都議定書目標達成計画のうちの一つとなっています。

環境省のエコドライブ関連のページはこちらです。環境省_エコドライブ

 

エコドライブ10のすすめとして、以下の内容が提唱されています。

  1. ふんわりアクセル「eスタート」
  2. 車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転
  3. 減速時は早めにアクセルを離そう
  4. エアコンの使用は適切に
  5. ムダなアイドリングはやめよう
  6. 渋滞を避け、余裕をもって出発しよう
  7. タイヤの空気圧から始める点検・整備
  8. 不要な荷物はおろそう
  9.  走行の妨げとなる駐車はやめよう
  10. 自分の燃費を把握しよう

参考元:環境省_エコドライブ10のすすめ(一部抜粋)

 

筆者は以前エコドライブ講習会に参加し、エコドライブの座学や実技を行いました。

上記の10のすすめのうち、講習会で特に重点的に教わった、1の発進時と3の減速時における運転技術について取り上げます。これらは事故防止にも役立つ項目だと思います。

 

ふんわりアクセルで発進する

エコドライブ10のすすめの中で、『1.ふんわりアクセルで「eスタート」』の内容な次のように書かれています。

発進するときは、穏やかにアクセルを踏んで発進しましょう(最初の5秒で、時速20㎞程度が目安です)。日々の運転において、やさしい発進を心がけるだけで、10%程度燃費が改善します。焦らず、穏やかな発進は、安全運転にもつながります。

参考元:環境省_エコドライブ10のすすめ(一部抜粋)

 

発進時の操作は、他の操作よりも燃費を多く消費します。この発進時に、おだやかにアクセルをふみこみ、ふんわりと発進させることで、通常の発進時より、燃費消費を減らすことができます。

 

ブレーキで停止している状態から、ひと呼吸おいてからアクセルを踏みだします。そして、最初は足を乗せる状態から、徐々に踏む力を増やしていき、流れの速度になる手前で少し戻すという方法になります。回転数の針がやさしく上がればOK、と教わりました。

 

早めのアクセルオフで減速する

エコドライブ10のすすめの中で、『3.減速時は早めにアクセルを離そう』の内容な次のように書かれています。

信号が変わるなど停止することがわかったら、早めにアクセルから足を離しましょう。

そうするとエンジンブレーキが作動し、2%程度燃費が改善します。また、減速するときや坂道を下るときにもエンジンブレーキを活用しましょう。

参考元:環境省_エコドライブ10のすすめ(一部抜粋)

 

走行中の車でアクセルを離すと、しばらくは前に進みます。これを最大限利用します。

前方で停止する箇所や曲がる箇所がわかったら、早めにアクセルから足を離します。前進しながら、摩擦で徐々に減速させ、停止箇所でフットブレーキを踏んで停止させます。

アクセルから足を離して摩擦で減速させることを「エンジンブレーキ」といいます。減速、停止、坂道の下りでは、早めのアクセルオフでゆるやかにスピードを落とすようにする、ということですね。 

 

横断歩道の右折・左折するときにも、ブレーキを離した惰性だけで十分曲がれる、と教わりました。横断歩道を越えたら、徐々にアクセルを踏んで速度を上げていきます。

 

ソフトな運転は交通安全にもつながる

エコドライブで発進・減速を実践すると、急加速・急ブレーキでの運転に比べ、歩行者が来たときの対応がしやすくなります。

例えば、横断歩道手前での発進時に緩やかな発進であれば、ギリギリで渡っている歩行者に対しても対応ができます。

減速時に、エンジンブレーキを利用して速度を落としていくことを意識していると、前方の状況を早い段階で確認するという習慣ができてきます。このことは、周囲の状況を早い段階で把握し、危険を早い段階で予測することにつながるのではないかと思います。

 

エコドライブでの燃費消費の改善具合

2013年12月にエコドライブ講習会に参加しました。

乗用車にもエコドライブを推進するために公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団が進めている取り組みです。受講者には修了証が発行されます。

 

講習会では、エコドライブに関する座学と実技を行いました。

講習前に普段どおりの運転をし、座学でエコドライブの運転技術を学んだのち、今度はその運転技術をつかって運転します。

そして、講習前と講習後の運転とで燃費消費の比較をしてもらえます。筆者の場合は6.6%の燃費消費の改善みられました。

 

エコドライブ講習会の診断書

エコドライブ講習会の診断書

 

環境に優しい運転であることはもちろん嬉しいのですが、燃費改善により、ガソリン代の節約にもなるところがとてもモチベーションが上がりますね。

  

◇◇◇◇◇

 

今回は、今年の都内の交通事故の状況や、エコドライブの運転方法について取り上げました。

エコドライブは、環境にも、社会にも、お財布にも優しい運転方法です。

まだまだ大変な日が続きますが、この夏も安全運転でお過ごしください。

筆者もエコドライブで安全運転に努めます!