家庭ごみ(資源)をきれいに出して次につなぐ【ペットボトル編】
前回は、家庭から出る使用済み缶・びんの資源回収の出し方の確認や、リサイクルについて取り上げました。
今回は、ペットボトルの資源回収の出し方の確認と、リサイクルについて取り上げていきたいと思います。
「なるべくリサイクルされやすい状態で出す」ことを目的に考えていきます。
資源ごみの出し方は地域によって異なると思います。ここでは基本的に筆者の地域の出し方で書いていますので、実際に資源回収に出す際は、お住まいの地域の出し方をご参考ください。
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ペットボトルとは
ペットボトルは、石油から作られるさまざまなプラスチック製品の中でも、特にポリエチレンテレフタレートからつくられたボトルのことを指します。
ポリエチレンテレフタレート(Poly Ethylene Terephthalate)の英語表記の頭文字をとって、PETボトルと呼ばれています。
加工しやすく丈夫で軽量な素材であることから、飲料類、酒類、調味料類などあらゆる商品で使われています。また、キャップができるので、消費者が扱いやすいという利点もあります。
リサイクル製品の品質の悪化を防ぐために、国内では着色ボトルの製造や利用を行わないように、PETボトルリサイクル推進協議会で取り決められています。無色のペットボトルのみということです。
びんにはいろんな色のものがあり、資源回収に出した後に「無色・茶色・その他」で分けられています。その他の色のびんから作られたびんは、物によって色味が異なってしまうという問題点があります。
ペットボトルは、リサイクルのことを見越して、無色のペットボトルのみを製造しているということです。とても合理的だと思いました。(ただし国内製品のみです。輸入飲料には着色ボトルを使用している商品もあるようです)
筆者宅には、現在、しょうゆ・料理酒・みりん・めんつゆ・ソース・コーヒー・野菜ジュース・水のボトルがありました。
ドレッシングのボトルを見たところ、ペットボトルのマークはなく、容器包装プラスチックのマークがありました。資源に出す際には、一度マークを確認すると安心ですね。
資源回収の出し方
ペットボトルを資源回収で出す際は以下のことを行います。
- ふたやラベルは外す。
- しょうゆのキャップを外した後の中栓のリングなどは、無理に外さなくても大丈夫。
- 中を洗ってから、つぶせるものは横方向から軽くつぶす。
- 洗っても落ちない汚れなどがあるペットボトルはリサイクル不可。燃えるゴミに出す。
ふたやラベルは容器包装プラスチックになるので、ペットボトル回収とは別になります。
口元が白い物もありますが、それはPET樹脂なので、リサイクルに出して問題ありません。
提灯のように縦方向にはつぶしてしまうと、リサイクルセンターでセンサーが他の素材と誤認することがあるようです。つぶす場合は横からつぶします。
洗っても落ちない油物などは、燃やすごみで出すことになります。
また、薬品・廃油・たばこの吸い殻などを入れたり、工作等に使用した後のペットボトルも、リサイクルに支障をきたすため燃やすごみに出します。
詳細はPETボトルリサイクル推進協議会のサイトに載っています。
分別排出のルール(消費者)|もっと詳しく知る|PETボトルリサイクル推進協議会
ペットボトルのリサイクル事例
資源回収されたペットボトルは、異物除去・粉砕・洗浄などの処理をして、新たな製品の原料となります。
「ボトルTOボトル」と言われるように、再び食品用のペットボトルに加工されるケースもあります。
そのほかにも、シート製品(食品トレイ・卵パック・クリアケースなど)、繊維製品(自動車関連・カーペット・衣料品など)、成形品(ボールペン、洗剤容器、結束バンドなど)といったものに加工されています。
企業の具体例を見ていきましょう。
サントリーでは、再生PET樹脂100%のボトルを「伊右衛門」や「サントリーウーロン茶」の2Lボトルなどで利用しています。
2030年までに、全世界のペットボトルの100%をサステナブルな素材にし、化石由来原料の新規利用0を目指しているようです。
ペットボトル飲料を販売しているメーカーとして、持続可能な形で事業を継続してくことは、必要不可欠なことでしょうね。
サントリーのエコ活詳細はこちらです。
UNIQLOでは、ペットボトルから作られた再生ポリエステルを、ドライEXポロシャツの素材の一部にする取り組みを行っています。
錦織選手の着用モデルでも、再生ポリエステルを使ったドライEXの製品となっています。有名選手が着用することで、再生素材への注目が高まりますね。
石油は、今のように使い続けていたら50年で枯渇すると言われています。リサイクル素材を活用しようとする企業努力を無駄にしないためにも、ペットボトルを使用した後は、リサイクルできる状態で資源として出したいですね。
(参考元:世界のエネルギー事情|エネルギーの現状 |エネルギー|事業概要|関西電力)
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今回は、ペットボトルの資源回収での出し方や、リサイクルについて取り上げました。
コロナが流行る前は、イトーヨーカドーにペットボトルを持って行き、回収マシーンに入れていました。娘が楽しんで入れていましたし、nanacoポイントまでもらえるのです。
今は以前ほど頻繁にイトーヨーカドーに行かなくなったので、区の資源回収で出しています。
ペットボトルを使わない生活を送るということは、筆者の現在の生活ではなかなか難しいです。
ペットボトルを使用している身として、せめて、使い終わったボトルが再び資源として生かされるよう、リサイクルされやすい状態で出していきたいものです。
次回は、容器包装プラスチックについて取り上げていきます。
これは筆者宅から排出されることがとても多いので、しっかりリサイクルできる状態で出せているのか、確認していきたいと思います。