歩歩是道場

日々の暮らしが学びの場。小さな一歩を積み重ねていくブログです。

鏡餅を下げながら感じた、物は移ろいゆくということ

1月11日は鏡開きです。2021年は、成人の日と重なりましたね。

新成人の皆様、ご家族の皆様、おめでとうございます。

 

我が家では年末に2種類の鏡餅を飾っていました。

ダイソーで買った小さな鏡餅に、自分で三方などを作って飾っていたものと、娘が幼稚園で作った紙粘土の鏡餅です。

今回は、鏡餅を下げながらふと感じた、「移ろいゆく物」のお話です。

 

 

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きちんとしまうと次も気分よく使えます

紙粘土の鏡餅と、ダイソーで買って飾りつけした鏡餅の様子。

新年の気分もひと段落。リビングの鏡餅を下げることにしました。

画像左が娘が幼稚園で作った物、右がダイソーで買ったお餅に筆者が飾りをつけたものです。

 

娘が幼稚園で作った紙粘土の鏡餅は、来年もまた飾りたいと思います。

紙粘土の「橙」「餅二つ」、牛乳パックで作られた「三方」は、壊れないように緩衝材で作った袋に入れました。

先生方が作ってくれた厚紙の「裏白」「四方紅」「御幣」は、折れないように保管しておきたいので、適当なサイズにカットしたクリアファイルに入れました。

手作り鏡餅を分解して袋やファイルに入れた様子

 

これらをひとまとめにして、押し入れの上にしまっておきます。

きちんとしまっておくと、次のお正月で飾る時に心がシャキッとして、新年を気持ちよく迎えられる気がします。

紙粘土の物も、丁寧に扱うことで、なんだかありがたく感じてくるものです。

 

今年度限りの物は処分しました

ダイソーの鏡餅のお飾りは、幼稚園で作った鏡餅の真似をして、自宅にある材料で筆者が作った物です。

橙は丸めたティッシュをオレンジ色の折り紙でくるみ、御幣は白の折り紙と赤で塗った折り紙で、裏白は緑の折り紙で作りました。

三方は牛乳パックで作っています。

これらのお飾りは元々今年度限りのつもりだったので、処分しました。

 

鏡餅のセットのような物は、いつからか購入しなくなりました。

これは、きれいな状態のお飾りをすぐ処分してしまうことに躊躇してしまう、筆者のもったいない精神のためです。

かといって、取っておくのもそれはそれで負担でした。

そこで、最低限のお餅だけ購入して、飾りは自宅である物で準備しようと考えるようになりました。

自宅にある物で飾りつけた鏡餅なら、飾りつけをする楽しみもありますし、処分の負担感も減る気がします。

幼稚園で鏡餅を作ってくるとは思っていなかったので、今回は小さいシンプルな物をダイソーで購入していたのでした。

 

次のお正月では、娘の手作り鏡餅飾りがあるので、鏡餅を買わなくていいかもしれません。

ここのところ自分の中で、「年神様に供えてお迎えする気持ち」と「もったいない精神」とのせめぎ合いだったのが、娘が作った鏡餅の飾りがあることで一件落着するかもしれないな、と思いました。

 

寄せ集めの材料で鏡餅というものになる

鏡餅を下げていて、思い出した歌があります。

 

 引き寄せて 結べば柴の庵にて

 とくればもとの 野原なりけり

 

庵(いおり)とは草ぶきの家のことです。

柴を引き寄せて結ぶことで「庵」という場所を作っていますが、とけば庵はそこにはなく、野原があるだけです。

 

幼稚園で紙粘土で作った鏡餅、ティッシュや折り紙、牛乳パックで飾り付けた鏡餅、あちこちのいろんな材料が寄り集まって、我が家の鏡餅になっていました。

家を神聖な場所にしてくれるような存在ですらありました。

そして鏡開きで、お餅を食べたり、お飾りは処分したり、幼稚園で作った鏡餅はしまいました。

部屋は普段どおりの様子になりました。

 

まさに上の歌のようだなと思いました。

寄せ集めてお正月らしく飾っていましたが、今は片付けて元の部屋のままです。

 

他の物に関してもそうですね。

服を例にとってみると、元々綿花などであったものが、生地になり縫製されて服という形になります。

それが販売されて、たまたま自分が購入して使っています。

服として着なくなったものは、リメイクして活用したり、ウエスにして掃除として使用したりして、最終的には処分します。

 

そう考えると、物というものは存在し続けるわけではないので、執着しすぎることはないかなと思います。

一方で、物が移ろいゆく中でたまたま縁があって手元にあると思うと、とても貴重なもののようにも思えます。

 

寄せ集めの材料で鏡餅を作り、それを手放すまでの一連の流れを終えて、どのような物も移ろいゆくものだということを感じたのでした。

 

◇◇◇◇◇

 

今回は、鏡餅を下げながらふと思った、物の存在について感じたことを書きました。

抽象的な話は、文字にすることが難しいですね。

鏡餅のようにその時期だけに飾るようなものに労力や時間をさくことは、文化であり、とても人間らしい行動だと思います。 

区の成人式がオンラインになり、近所の公園には、お友達と約束をしたと思われる晴れ着姿の方々がいました。

華やかな姿に、こちらまで気分が晴れやかになりました。