歩歩是道場

日々の暮らしが学びの場。小さな一歩を積み重ねていくブログです。

初対面の人から頂いた500円。温かな気持ちをつなぐには。

f:id:leojochannel:20200707000649j:plain

硬貨の中で一番高い500円玉。

気軽にお賽銭に入れられるかというと、少し考えてしまう金額です。

一年ほど前に、初めて会った人から500円を頂きました。あまりない経験にとまどいましたが、今回はこのときの経験を掘り下げ、相手から頂いた温かな気持ちをどのようにつなげていけるのかを考えていきたいと思います。

ウィルスの流行で人との触れ合いが減る今、目の前の人と心を通わせるということが、とても貴重なことだと感じています。

 

 

スポンサーリンク

 

道案内をしてお小遣いを頂く

午前中に娘と公園で遊び、お昼になったので、三輪車に娘を乗せて自宅へ帰るときでした。80代半ばの女性の方から声をかけられました。

「〇〇病院はどこですか?」

病院までの道順を説明しましたが、言葉だけでは伝わっているのか少し心配だったので、一緒に歩いて行くことにしました。

ゆっくり歩いて病院に向かいながら、相手の方と少しお話をしていました。昔からこちらにお住まいで、この日はご友人のお見舞いに行くとのこと。ニコニコと笑顔で話してくださいました。

 

10分くらい一緒に歩き、病院の隣りのコンビニまで来たときに、その女性が立ち止まりました。

買い物をしていくからここまででいいです、とのことで、

「お菓子でも買ってね。」

と娘に500円をお渡しいただきました。

道案内しただけでお金なんて受け取れないとお断りしましたが、受け取ってほしいとのことだったので、ありがたく受け取ってお別れをしました。

 

お礼を渡す気持ちと受け取る気持ち

初対面の人に対してお礼のお金まで渡すということについて、相手の女性にはどのような気持ちがあったのでしょうか。

道案内がとても助かった、ということか、会話がとても楽しかった、ということでしょうか。はたまた、時間をとってもらったことへの感謝や、地域の子供に対する温かい気持ちということも考えられます。

もしかしたら、お礼にお駄賃を渡すということを、普段からされている方なのかもしれません。

 

私としては、少しでも相手のお役に立てたということだけで満足です。その日一日を気分よく過ごせますので。

今回の女性は、見ず知らずの人に対して惜しげもなく感謝を表し、それが500円という形になりました。

相手にとってはシンプルな感謝の気持ちだったのかもしれませんが、こういうことで500円も頂くことは、私にはめったにないことです。大きなインパクトがあり、色々な考えがめぐりました。

 

見ず知らずの人に惜しみなく感謝をする姿にとても感動したのですが、それと同時に、こんなことで500円ももらってしまっていいのかな、という恐れ多い気持ちが生じていました。

ただ、せっかく温かな気持ちで頂いたのだから、そこは私も素直に感謝をし、このご厚意を周りにつなげていけば良いのではないかと思いました。そうすることで、ようやく「500円を頂く」ということが自分の中で腑に落ちる気がしたのです。

 

温かな気持ちをどうつなげるか

結局、頂いたお金を使うことができずに、500円玉貯金に入れたままになっています。

500円を使うなら彼女のご厚意が生かされる形で使いたいし、使わないにしても、この経験から学んだことを行動で生かせたらと思います。

そこで、相手から頂いた温かな気持ちを、周りにつないでいく方法を考えてみます。

 

寄付をする

今ではポイントで寄付をすることもできます。ユニセフのマンスリーサポートというのもありますね。頂いたお金を、誰かのお役に立てることができます。

 

子供たちにこの話をする

頂いたお金でお菓子を買って、おやつの時間に子供たちに話をしてもいいかもしれません。感謝の気持ちを持つことやお金の価値について学べる、よい経験だったと思います。

道徳の教科書で学ぶのもよいのですが、実体験だと、より強く実感できるのではないでしょうか。

 

感謝の気持ちを思い出す

私も周囲のいろんな人に助けられてきたのですが、日々バタバタ暮らしていると、自分のことだけでいっぱいになることがあります。

彼女の気持ちから、周囲への感謝の気持ちを改めて思い出しました。感謝の気持ちがあると、周囲の人たちに温かな気持ちで接することができます。

また、彼女の見返りを求めない感謝の姿勢に、とても清々しさを感じました。私もそうありたいです。

 

和顔愛語(わげんあいご)

やわらかい表情と、穏やかな言葉遣いでいる、という意味の禅語です。

短い時間でしたが、彼女と一緒に歩いてお話をしていて、笑顔に癒されていました。そういう穏やかさって、周囲を和ませると思います。

忙しくなると、表情には余裕がなくなり、口調は荒くなってしまいがちです。すると自分の気持ちまですさんでいってしまいます。(そして、それが子供にもうつります‥)

笑顔と思いやりのある言葉でいると、周囲も和みますし、自分の心も整ってきます。

女性の姿から、この禅語を思い出したのでした。 

 

◇◇◇◇◇

 

今回は、「初対面の人から500円を頂く」という、筆者にとってはとても衝撃的な出来事から、頂いた温かな気持ちをどのように周囲へつないでいけばよいのか、考えました。

人から学ぶことってやはり大きいですね。何気ないやりとりでも、学びになります。

新しい生活様式となり、人とつながる方法はこれまでとは異なってくるかもしれませんが、どのようなやり方であってもいつも温かな気持ちを心がけていたいです。